マントを着て邪悪な微笑みを浮かべた。
俺のよく知っている人物。
碇シンジがそこにいた。
「君がここに来ることはなんとなく、予想がついたよ……」
やっぱり、邪悪な笑みを浮かべながらそう言った。
予想か……。
「それは確信じゃないのか?」
また笑う。
だが、それは今までの邪悪なものではなく、もっと違った。
言ってみれば無邪気というのだろうか。
さっきの邪悪さがなかった。
「これは驚いた。君と同じように僕も買いかぶられていたってわけか……」
シンジが俺の隣まで来るとスイッチを押した。
もうサイレンは鳴り響かない。
先ほどの二度目ですでに限界だったようだ。
五年間も放って置けばどこか壊れてもしかたないだろう。
「僕は預言者じゃないよ。その証拠にあのとき奪ったエヴァでケリをつけるつもりだった。君とも。ApostleBusterとも」
「だから俺に真実を教えてくれたのか?」
「ああ、君にはその真実を知る権利がある。唯一生き残ったもの“といわれている”からね」
ちょっと待て。
唯一生き残ったといわれている?
言われているということは、そう俺が知らされたということで。
生き残りが俺のほかにいるかもしれないというわけで……!?
俺がシンジに詰め寄ろうとしたときだった。
そこに警報が鳴り響いた。
このボタンのものではない。ということは!
「使徒かっ!?」
俺は咄嗟に身構えてしまうがすぐに緊張を解く。
今の俺には一切関係ないことだ。
エヴァのパイロットをやめてしまった俺にはな。
またシンジが笑う。それもまた邪悪な笑みだ。
「君は僕の記憶を持っている。同じようなことが僕にもあったことを知っているはず」
そうだ、シンジは二度に渡ってエヴァのパイロットをやめようと考えたことがありそれのどちらも辞めていた。
実際帰ってきてはいるが。
一度目は、葛城ミサトという作戦部の部長に怒鳴られたときだ。
ただの反抗期を逃した青少年のたった一つの反抗、向いてないなどの理由はあったが大本はそれだ。
そして、二度目。
大切な友人が乗ったエヴァは使徒に利用され、不本意ではあるが初号機の力によってその人間を傷つけてしまった。
傷つける要因となったのは初号機のシステムを書き換えたシンジの父親の所為。
それに反発する形でシンジはパイロットを辞めた。
じゃあ、俺は反発しているのだろうか……。
確かに実弾を装填しろと命令した高羽さんや、プロジェクトの人間は憎むべき対象。
反発してもおかしくない。
でも、そんなものは自分を正当化するものだった。
「まともに動けるのは私達だけか……」
先の奪われて使徒化したというDtypeとの戦闘でStype以外のエヴァは大破していると聞いた。
Stypeは一番離れていたから、というか爆発のときすでに気を失いかけていたから。
大修理が必要なほど破損してはいなかった。
無論、Gtypeもそうだが、Gtypeのほうはパイロットであるレイが絶対安静の状態だった。
「姉さん……」
心配そうな表情をしてユメミが私を見上げる。
本当を言うと、私はユウキがいなくなってからどこか心のどこかに穴が空いたような感触になっていた。
上の空というわけではないのだけれど、落ち着かないというか、いつもの調子になれないというか……。
しかし、今は戦いの時だ。グズグズして入られない。
気を引き締める。
そうすると、ユメミも安堵した表情になった。
『敵の攻撃方法が分からないわ。こちらの牽制攻撃に対して何か仕掛けて来ようともしてないし』
ミヨコさんはそう言って愚痴る。
レンさんによるとATフィールドの反応とパターン青が出ていることからそれが間違いなく使徒だと言う。
画面に映るそれはさながらキノコみたいな形をしている。
いや、クラゲの方が形は似ている。
そんな外見からは想像もつかないような高貴なオーラをかもし出している。
まるで貴族の服のような金色のヒラヒラの模様が白い気色悪い体に描かれている所為だろう。
『遠距離から攻撃して、隙があれば接近し目標のコアを見つけ次第破壊……いいわね?』
ミヨコさんから作戦の確認をされる。
私とユメミはそれに頷く。
武器はサブマシンガンとグングニル。いつも通りだった。
しかし、武器は要請があればすぐに射出できるようになっているとのことで戦闘に出るのが一機だけというのが原因のようだ。
街中で戦うのも久しぶりだし。
『Stype発進!』
ミヨコさんの声とともに私達にもう慣れてしまったGがかかる。
街中に出たとき、使徒は結構遠くにいたが何もせずただ、ただ接近してくるのだけは分かった。
それが逆に気持ち悪い。
攻撃でもしてくれば応戦する気になるのだが、生憎使徒は攻撃してこなかった。
軍の攻撃でダメージを与えられていないのはATフィールドがあるからで。
それを無効化できるエヴァなら簡単に殲滅できるのでないか?
私はそんな安易な考えをしてしまった。
「姉さん、ここからじゃサブマシンガンじゃ届かないと思う」
「分かった。聞こえましたか? ミヨコさん」
私はおそらく聞こえているであろう発令所のミヨコさんに確認を取る。
すぐに、横の偽装しているビルからスナイパーライフルが出てくる。
それを取り、狙いを定める。
狙いが定まったとき、私は引き金を引いた。
ライフルは発射され使徒に当たる。
ATフィールドか……やっぱりダメージはない。
「ミヨコさん、もう少し近づきます」
「姉さん前!」
私は前を確認せず咄嗟に横に飛ぶ。
私達が乗るStypeが今までいた地面には大きな穴が開いていた。
これが相手の攻撃なのだろうか。
いや、だけど連続して攻撃してこない。
どういうことなのだろうか?
攻撃を間一髪で避けるという私達の行動には隙があったはず。
使徒だって知能がある。その隙を狙えば確実に私達の乗るエヴァにダメージを与えることができたと思う。
それをしてこないというと……
「姉さん、まさかあの使徒は」
「うん、たぶん。そうだと思う、試してみる……」
私はある仮説を立てて、さっき放置したサブマシンガンをライフルと持ち替えて使徒に狙いを定める。
全弾当てる必要はないと思う。
だから、一発でも当たるように疎らに弾を撒き散らす。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たると日本では言うらしいじゃないか。
豪快な音を立ててサブマシンガンは弾を発射する。
クラゲのような使徒はやはり、当たったであろ数発の弾丸をまるで跳ね返すように小さい弾が飛んできた。
それをビルを盾にして防御する。
やっぱりか……
「ミヨコさん、敵はこちらの攻撃を全て跳ね返しているだけのようです……」
『それは厄介だわ……なんとか、近づけるかしら? 接近戦を試してみて欲しいのだけれど』
「了解しました」
敵は攻撃をしない限り、おそらくこちらに攻撃はしてこないと思う。
私はダッシュで使徒の近くに接近する。
使徒の移動は少し早くなっている。
どうやら、エヴァによる攻撃には敏感になるようだ。
さっきまでの戦車隊や航空隊の攻撃では使徒はカウンターをしてこなかったからだ。
サブマシンガンを放置してグングニルを両手で構える。
「いまだっ!」
グングニルを使徒に突き刺す。
「っ!?」
すぐに痛みが走った。
一体何が起きたのか分からなかった。
「姉さん、敵はグングニルの攻撃をその痛みのみを跳ね返したみたい……」
「え、遠距離より厄介じゃない……!」
私は立ち上がり再び使徒を見据える。
シュリがいなくて、レイがいなくて、ユウキがいなくて……私達のみ。
そろそろ使い時かもしれない。あのシステム。
「ユメミ、ダブルエントリーシステムを作動させて」
ユメミは驚きの表情で振り返る。
「私が戦うってこと?」
その言い分に私は首を横に振る。
そんな責任放棄みたいなことするわけない。
「もう一つのほう。“私が”じゃなくて“あなたも”戦って欲しい」
たぶん、あの攻撃はもう少しスピードを上げれば回避できるはず。
ならば
「分かった。レンさん、そういうことですが、いいですか?」
しばしの沈黙の後レンさんから通信が入る。
『いいわよ、スペック上確認してるけど、私はパスワードを知らないから、貴方達にまかせるわ。ミヨコもそう言ってるわ』
二人でモニターに前に教えられたパスワードを入力する。
レバーが片方なくなる。
これがダブルエントリーシステムの最後の切り札。
私が右半身、ユメミが左半身をそれぞれ担当することにより瞬発力を飛躍的に向上させるもの。
動きの同調が必要になるが、それは問題ないと言われた。
私達姉妹なら。
「行くよ、ユメミ……!」
「うんっ!」
私は右半身しか動かしてないが、それでもエヴァはさっき以上にすばやく動く。
右手に持ったグングニルを使徒に突き刺す。
その瞬間にエヴァは左方に飛ぶ。
さっきの痛みはない。どうやら私の勘は間違ってなかったようだ。
相手のカウンターは跳ね返しだけにタイムラグが生じるようだ。
これなら、勝てるっ!
再びグングニルで攻撃する。
すぐにカウンター攻撃を避ける。
しかし、次の相手の攻撃に私は絶望せざるおえなかった。
「どうやら、今回の使徒に苦戦しているようだね、あの姉妹は」
シンジがぼそっと言う。
姉妹というとシズクやユメミちゃんか……。
『皆を守るためにエヴァに乗ってたんじゃないの!?』
『それは逃げだとは思いませんか? 現実からの、使徒からの、エヴァからの』
二人の顔と別れ際の言葉がフラッシュバックする。
確かに守るためにも戦っていた。でも、それは二番目よりも後の理由。
一番の理由はあの犠牲の意味を知りたかったからだ。
もちろん第三者から見れば俺は逃げているんだ。
戦うことを止めて、エヴァに乗ることを止めて。
でも、俺にとってはそれでも前進したんだ。
犠牲の意味を知り、ここに立ちみんなに報告もできた。
一緒に参加したというもの以外接点を持たない俺に、皆の墓を教えてもらうことなどできなかったし。
教えられる義務もなかった。
だから、俺にとって皆の墓はここなんだ。
「俺には関係ない……」
まるでおろかなものを見るような目で俺を見るシンジ。
「君は前進したと思っているようだが……君は“逃げている”」
あんたも皆と同じようなことを言うのか。
それを伝えようとしたらシンジに鋭い眼光で睨みつけられた。
「逃げていると言ったら逃げている。君がどう思っているのかなんて関係ない君は逃げている……」
なっ……。
俺がどう思うが関係ないだと?
意味が分からない。
俺は自分が逃げてない、前進していると思っているからこそエヴァに乗ることを辞めた。
何をしようが、俺の勝手じゃないのか?
「君が自己完結して、エヴァと関わることを止めても、世界は終わらない、使徒は攻め続けてくる」
確かにそれはそうだが。
それなら全ての人間に当てはまるだろ。
何をして、どう思うが世界は動き続ける。
テストが嫌だと言って、勉強をすることを止めてもテストがなくなるはずもなく、テストをしなければならなくなる。
それと同じということだろうか。
「はぁ……こう言えば分かるかな……このままでは君は死ぬよ、世界は滅ぶ。そうなったら君は耐えられないんじゃないだろうか? 抗うことなく死を受け入れた自分に」
…………。
「満足に死ぬことができない君の心が……」
あの犠牲の上に俺は生きている。
その犠牲の意味はあまりにもくだらないものだった。
しかし、あの犠牲があったからこそ今俺は生きている、生きることができている。
俺には生きるということを与えてくれたのは庇って死んだミノハルであり、皆である。
その俺が死ぬ……皆になんと言われるだろうか。
考えただけで悪寒がした。
俺を許しちゃくれない。こんな俺を。
犠牲の意味を知り、勝手に自己完結した俺を。
皆の犠牲の、皆の生きた理由を俺は真っ向からへし折るのか……。
自分の死を持って……。
「特別に教えてあげるよ、今戦えるのは現在戦闘を行っているStypeとSStypeだけだ」
シンジの記憶から使徒は学習する生物だと知っている。
現在の使徒は初めのほうから比べるとかなり数をこなしてきている。
その相手に一機で勝てるのだろうか?
確立は低いが勝てる見込みもあるだろう、あの夕暮姉妹だ。
でも、でも、もし、負けたら……。
「ぅう……」
俺は膝を地につけた。手を地につけた。
自己満足のためにエヴァに乗り、使徒と戦い、エヴァを止め、逃げた。
それがひどく悔しい。
「それを知った君が死んでもいい、戦いから逃げるという選択肢を取るのなら、僕とともに世界を壊すというのはどうだ?」
「……じゃない」
「なんだって?」
「冗談じゃない! 世界を壊すだって、それじゃあ俺が死んじまうじゃねぇか!!」
「結局君は自分のために戦うんだね?」
「違う」
「?」
俺の否定の言葉が予想外だったらしくシンジは面白そうな顔をして首をかしげた。
「俺に生きることを与えてくれた犠牲に、俺に期待してくれた皆のために俺は戦う……!」
気づいたときには俺は走り出していた。
電車を乗り継いで来た場所から第4に戻るなんてどうかしてる。
おそらく、無理。
だけどそれはを俺はしなきゃいけないんだ。
後悔してからじゃ遅い。まだ間に合う。
全速力で足を動かす。
荷物の重さなんてもう感じなくなってきた。
電車なんて使えない。離れているからと言ってここも非常事態宣言は出ている。
つまり、電話や電車、その他公共のものは基本的に動かない。
よって俺は自分の足で向かうしかない、第4に。
こんなのプロジェクトの試験に比べれば軽い。
昔の俺にできて、今の俺にできないなんてことはないはずだ!
シンジの高らかな笑い声も今は聞こえなくなっていた。
自分の予想通りになったのだろうか、それともあまりにも俺の行動と言い分が馬鹿げているから笑っているのだろうか。
今の俺に疑問は必要ない。
足を動かして第4に向かう。
線路を見ながら道を走ればおのずと第4に着くはずだ。
着かなければならないんだ。
使徒が全てを終わらせる前に……!
痛みのせいで動けない。
それはユメミも同じようで。
あの時、使徒はいきなり自らの体をグングニルに突進させてきた。
咄嗟の出来事で反応が遅れた私はグングニルが使徒に突き刺さることを許してしまう。
それは奴の狙い。
突き刺さったことによるダメージでカウンター攻撃を仕掛けてきた。
回避できずに、攻撃を受けてしまった。
至近距離だったこともあってかなり、吹っ飛んだ。
しかも、刺さった状態で咄嗟に抜くことができなかったからそのカウンターの攻撃力はさっきの倍はあるような気がする。
「くっ、このままじゃ……」
と言っても手に相当なダメージがあるようでまともに動いてくれない。
さっきの痛みから推測して手が裂けてるんじゃないかと思う。
痛みがないからシンクロがカットされてる。
「ユメミ大丈夫?」
前に座っているユメミに尋ねる。
エントリープラグ内の電源も落ちていてユメミの顔が見えなかった。
「うん、でも、動かないよ。シンクロカットされちゃったのかな……」
「たぶん……きっと腕が使い物にならなくなってるのよ……」
手で額の汗を拭う。
電源が落ちて空調も何もないから少し暑苦しい。
これからどうなるのか。
たぶん、StypeはABによって回収されるはずだけど。
その後は……まともに動けるのはこれでSStypeだけだと思う。
誰かがパーソナルを書き換えて乗るのだろうか。
でも、話によれば満足にシンクロして的確に動かせたのはユウキだけだという。
ユウキが来る前はレイがテストしてたらしいけど、起動指数ギリギリ。
しかもそのレイは今絶対安静だし……。
どっちみち、人類の未来というやつは今かなり窮地に陥っていると思う。
足が痛くなってきた。
体中が熱い。
汗が噴出してくる。
あれから、何時間経っただろうか?
もう、辺りはすっかり日が落ち、暗くなってしまっている。
俺は第4に到着した。
辺りはなんとも静かだった。一体なんでこんな静かなんだろうか。
使徒が来ているはずなのに……それとももう地下で攻防が行われているのだろうか。
じゃあ、急がなきゃ……!
俺は一つのシェルターに到着する。
あっ……しまった……。
IDカードがない……あのとき俺が思いっきりバキっと折り曲げて捨ててしまった。
ここまで、来て自らの行為を呪った。
手と足ががくがく震えている。
走ってきたときの疲れではなくて、これはきっと単なる震え。
これからの先の未来を予想した絶望……。
よし、ぶっ壊すか……。
何か扉を壊せるものはないかと辺りをキョロキョロする。
しかし、そこに好都合というべきか……巨大な穴が空いていた。
使徒の攻撃なのだろうと思う。
周りには少しだけ戦った形跡があった。
下を見るとさすがに地下のイェルサレムまで貫通はしていなかったが途中の通路までは開通しているようだ。
よし、ちょっと危ないけどこれを利用しない手はない。
俺は一番近い足場に飛ぶことにする。
「うぐっ……」
散々走ってきた所為なのか、このぐらいの段差を飛んで着地するだけで足に激痛が走った。
耐えなければ、この後エヴァに乗らなくちゃいけないんだから!
痛む足を引っ張り、次の足場を探すために下を覗き込む。
また近くの足場いや通路が見える。そしてその先には壊れたドアが見える。
あれなら、通れるかもしれない。
さっきの足場より高低差はあるけど、俺は飛んだ。
「ふっ……いでぇ!」
バランスを崩して背中で着地する。
「げほっ、げほっ……くっ!」
背中で着地したからか、咳き込んでしまう。
足の痛みも尋常じゃない、もはや片足で片足を引っ張っている。
息も上がっている。
本当ならもう横になって休みたいだけど、今そんなことしてる場合じゃない。
さっきから職員用のアナウンスが流れている。
使徒はイェルサレム内にすでに到達。
現在使徒は攻撃を受けながらも侵攻中。
その攻撃はエヴァではなく、通常兵器だという。
やっぱり、エヴァは出れないのか……、それともすでにStypeが戦闘に負けたか……。
どちらにせよ、早くたどり着かなければ……!
さっき通路にケイジへの矢印が見えた。
こうなったら直接この格好でエヴァに乗るしかない。
乗ればどうにかなるんだ。乗れば動かして戦うことができるはず。
壁に手をつきながら歩く。
その間何回も振動が伝わってくる。
使徒の攻撃か、人類側の攻撃か。
『使徒は攻撃を跳ね返して侵攻中!本部内の職員は総員退避せよ!繰り返す、総員退避せよ!』
もう侵攻してきたのか、このままじゃ本部が壊されかねない。
エヴァも起動していないと思う。
起動していたならばエヴァに攻撃させるなり、本部を守らせるなりすると思うから。
ケイジと書かれた矢印にそって歩く。
そしてついにたどり着いた。
「はぁ……やっとか……」
もう、見慣れてしまったそのケイジ。
そこには、白銀に輝く以前乗っていた機体。
まるで俺が来ることを分かっていたように目に光が灯る。
それは黄色い光ではなく、赤い光だった。
どういう原理か分からないがいきなりエントリープラグが排出された。
SStypeが俺に乗れと言っているような気がする。
エントリープラグに近づき、それに乗る。
自動的にシンクロが開始された。
自然と今までの疲れや痛みを感じなかった。
後は戦うだけ……。
レバーを握りなおす。
皆、俺は戦うよ、自己満足だといわれても、俺は戦う。
お前らの死を無駄にしないために、俺が死なないために、皆を守るために。
To be continued
再び戦う力を持つことを決めた、ユウキ。
だが、使徒の前ではその力も跳ね返されるばかりだった。
再び窮地に立たされる人類。
そこに現れたのは光る翼を持つ者。
果たして、それは……
次へ
一つ前へ戻る
今回も使徒戦はなしです。
ユウキ君、戻ってきました、結局。
駅二つほど離れたところから走って戻ってきました。
運動部の人なら余裕なのでは?
シンジ君が予定よりかなりシナリオに干渉していますねwww