世界は危機に瀕していた。

『セカンド・インパクト』と呼ばれる未曾有の大災害。

南極は完全に溶けてしまい海水面は1メートル以上上昇。

世界各地で異常気象が多発。そして紛争、テロなどにより地球人口は減少。

だが、人々は確実に復興を遂げていた。

しかし、そんな人類に新たなる刺客が送られようとしていた…。

『使徒』である。

神の使いと呼ばれる彼らは徐々に人間を追い込んでいった。

しかし、そんな中ある希望が生まれたのである。

それは『エヴァンゲリオン』である。

使徒に対する唯一の戦力であり確実に使徒を撃破していった。

そして『第一次使徒戦役』と呼ばれる戦いから早くも30年。

人類は再び危機を迎えていた。

『第三次使徒襲来』が迫っていたのである。

新生希エヴァンゲリオン未来の向こう側
プロローグ―終わりの始り。始りの終わり―





第二東京市『松代』
「手紙……いや、封筒か?」
俺『水島ユウキ』は朝早くポストに入っているある手紙を取り出した。
そして封を開く。
何故俺がこの手紙を開きたくなったかと言うと分厚いしそもそも封筒が真っ黒で赤く大きく『極秘』と書かれていれば誰でも気になるものだ。
まあ、そんな変な封筒でも普通の封筒と変わらずに封を開いた。
封筒の口を大きく開いて見るが中が見えにくく何が入っているか分からない。
俺はテーブルの上で封筒を逆さまにしてみた。
すると三つ折にされたA4の紙二枚と小さいカードのようなものだった。
そこには俺の顔となにやら訳の分からないことが書かれている。
「なんなんだろう……これ」
カードはほっとくとしても俺はA4の紙を一枚開いてみた。
中は文字ばかりであり具体的な内容と時刻、場所などが書かれていた。
「また、おじさんが変な懸賞にでも応募したのか………でも『この第四新東京市』って今建設中の次期日本の首都予定のところだったな」
話は飛んでしまうが『第一次使徒戦役』で時期首都予定とされていた『第三新東京市』はその使徒戦役中になくなってしまったらしい。
使徒の攻撃で。
それから新たに次期首都候補として静岡県に今建造されている。
そこに一体何の用があるっていうんだ?
俺はその手紙もとりあえずほっとくとして次の手紙を読んだ。

『拝啓 水島ユウキ様
 突然の手紙のご無礼をお許しください。
 現在急を要する事態であり第四新東京市までいらしていただきますでしょうか?
 つきましては別紙の通りでございます。
 その際同封しているIDカードを持参してください。
 
                 第四新東京市・市長 種島シュウノスケ』


「市長からじきじきにか………って俺宛かよ!?」
そこには俺の保護者ではなく水島ユウキ様と書かれている。
何故俺にこんな手紙が……。
この手紙を読んだ後もう一度別紙を見た。
そこには詳細が大まかに書かれているが肝心な俺への用件が書かれていなかった。
「荷物…ってこれ二日、三日滞在する分にしては多すぎだろ!」
どうなってんだ……でも、呼ばれたからには何か引っかかりがあるし行くしかないよな…。
俺はその封筒に入っていたものをすべて元に戻し自分の部屋に行った。
机の引き出しの中にしまった。
「どうしたんだ…?」
叔父さんが俺の部屋に入ってきた。
俺は両親とは住んでいない。
両親は交通事故で死んでしまった。
だから叔父と叔母と共に暮らしている。
あまり会話しないが一応保護者としての責務はまかしている。
「近いうちに第四に行くよ……なんか市長に呼び出されてさ…」
軽く言ったつもりだった。
だけど叔父さんはいきなり血相を変えて何か言おうとしていたようだがやめ
「そうか……がんばれよ」
とつぶやいた。
『がんばれよ』の意味が分からなかった。
何故第四に行くだけでがんばらなくてはならないのか。
ただ、なぜか聞きづらい空気が流れていたためその場は『うん』と頷くしかなかった。


そして出発日となり俺は第四へと向かった。
ちょっとした旅行気分だったが俺はこのとき知らなかった。
『あんなこと』になるなんて…。
あれを知っていればもっとこの普通の日常を楽しんで置けばよかったと俺は後悔している。


To be continued

次回予告
第二東京市に召還された少年。
そこで、少年はある少女と出逢う。
それは運命の悪戯だった。
次回 第一話 予兆


後書き
えっと新作を投稿させていただきました。
テーマは『エヴァの続き』です。
その後の世界やネルフ、ゼーレなどは追って本編で語らせてもらうことにします。
一つ言っておきます。
原作キャラはほぼ全て出ません。ある二人以外は。
キャラクターも、使徒もシナリオも完全オリジナルです。
それでは、感想とか批判とかおまちしてます。