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朝から今日は最悪だった。
ずばり遅刻してしまったのだ。
俺は飯を音姫に頼むと急いで学校に向かった。
どうせ美優は学校を休むだろう。
俺は村雲学園に向かって走っていた。
ラティエルにテレポートで送ってもらおうと思ったが怪しまれると思い諦めた。

第六話 闇の霊獣と謎の組織の古代歴史

どうにか間に合った俺は現在最後の授業を受けている。
いや〜時間とは早く気づいたらこの時間。
っていうかほとんどの授業を開始五分〜十分で寝ていたんだが…。
はっきり言って最近の俺の周りの非日常的なことを考えると夜は眠れない。
だから昼に寝る。
将来?
知ったことか、この非日常だったらなにかおこりそうな雰囲気がある。
俺がトイレから出てきたときだった。
「いたっ!?」
「いてっ……大丈夫?」
突然何かにぶつかった。
俺は尻餅をついたがすぐに起き上がった。
だがぶつかった女性はすぐには起き上がらなかった。
俺は変な所でも打ったかと思い手を差し伸べる。
その女性はあの音姫と対面する前にガンショップで同じくぶつかったツインテールで眼鏡をかけた少女だった。
「あれ?君はこの前の?」
「えっ?……え、えっと……」
少女は俺の顔も見ずに両手で床を探っている。
何かと思ったが周辺に落ちていたものですぐに分かった。
『眼鏡』だ。
俺はなかなか探し出せない少女に業を煮やし拾ってやると
「眼鏡ならここに」
差し出した。
少女は「すみません」と言うと眼鏡をかけた。
眼鏡をかけるとなかなか可愛くまだ幼さが残っていた。
「えっと………ああ!!あなた矢倉神龍真さんですよね!?」
「えっ?ええ、まあそうですけど……あなたは?」
「えっと私1年C組みの西零菫(にしれいすみれ)と申します!」
「は、はあ、よろしく菫さん」
俺が差し伸べた手を細い手で掴むと立ち上がる。
「でも、なんで俺の名前を?」
「美優から聞いたんですよ!兄が居るって…矢倉神って苗字、あんまり多くないですよね?」
「ま、まあね。でも、美優と知り合いだったんだ」
「はい、でも、よかった」
「何が?」
「丁度今、龍真先輩に会いに行こうと思ってたんですよ」
「なんで?」
「えっとちょっと話があったんで……放課後に図書室に来て下さい!」
そう言うと瞬間移動でも使ったのかと思うほど早く先の廊下に消えていた。
話しながら振り向き「絶対ですよ〜!!」と言い前を向いて走り去った。
「な、なんだったんだ?」
だが、なぜか気になった。
「放課後……図書室……」
俺はしばらく考え込んでいた。
だが帰りのHRが始まる鐘の音が聞こえ教室に早足で戻った。

図書室

俺は一緒に帰ろうぜと誘ってきた十字郎の誘いを断り早足で図書室に向かった。
何か……何か胸騒ぎがした。
なんかこうさぼったら二度と何かが分からなくなるような……。
そんな気が……。
図書室に入ると中は少しひんやりしていた。
図書室特有の寒さだ。
暖かいと本が傷むのだろうか……。
その奥に菫さんは居た。
何やら分厚い本を読んでいる。
その横にも同じぐらいの厚さの本がジェンガのように立ち並んでいる。
「あっ?龍真先輩!」
気づくとこっちにこいといったぐらいに手招きをする。
俺は小走りでその菫さんのもとに駆け寄った。
「すみません、急に呼び出したりして…」
「いや、別に構わないけど……でも急に呼び出したりして…どうしたの?」
「いえ、いろいろお話がしたくて」
「あ、ああ」
「えっとまず初めにあの事件知ってますか?」
「あの事件?」
「今日朝担任の先生からお知らせがあったと思いますけど…」
「悪い寝てた」
「そ、そうですか……えっと最近この周りにエレメントビーストが現れ始めたんですよ」
「そりゃあ、エレメントビーストは世界中にいるからな…この街に現れてもおかしくないよ」
「私も初めはそう思いました。でも、さっきこの本を読んでいたらある記事が見つかったんです」
その読んでいたという本の題名は『古代歴史』とでかでかと書かれていたものだった。
見るからに読む気をなくさせるような分厚さだ。
貸し出しカードはなく、借りるという概念はないようである。
「なんて書いてあったんだ?」
「えっと確か……『闇の大災害』って」
その瞬間だった。
俺の心臓がドクンと音をたてて強くなった。
頭が少しだけ痛んだ。
「ど……どんな記事なんだ?」
「えっと…………ここに書いてあるものは
『遥か昔2000年以上も前のこと……一つの闇の謎の組織があった。
その闇の組織はもっと昔2万年も昔に実在した本物の闇の帝王『ハデス』という究極の霊獣を召還した。
その『ハデス』という霊獣はすごい闇の力を持っており闇の謎の組織でさえも操れなくなり暴走を初め自我を確立。
霊獣ではなくなった。
しかし闇の謎の組織の一員である一人の少年が互角以上の闇の力でねじ伏せた……こうして再び霊獣『ハデス』
は自我を崩壊。そして封印され二度と歴史には現れなかった』
って書いてあるんですけど……龍真先輩!?」
気がついたら俺は床にぶっ倒れていた。
何故倒れていたかは分からない。
ただ倒れていた。
音もなく倒れていた。
闇の謎の組織……ハデス……。
闇の大災害。
「えっと闇の大災害っていうのはその後のことでしてその後一度だけハデスが歴史に再び名前を残したんです」
「違う資料にこう書かれていて
『ハデスは再び復活した。しかし霊獣ではなく人としてだった。
その人物の名前は『ハドス』。闇の力を使い。数々の悪行を重ねて世界を恐怖のどん底に陥れた……
だがやはり人間なのか寿命により滅んだ』
せ、先輩!?」
俺は胸が痛かった。
心臓が痛かった。
頭が痛かった。
なにがどうなってどういうふうに痛いのかは分からないがとにかく痛かった。
「先輩大丈夫ですか?保健室に行きますか?」
「い、いや・・・だ、大丈夫だ………ごめん今日は帰る」
「は、はい、お大事に……」
俺はゆっくりと立ち上がり荷物を持つと図書室の出入り口に近づいてドアを開けた。
あたりは暗くなっていた。
部活の声はもう野球部の声しか聞こえない。
俺はのろのろと歩きだし家に向かった。


俺は帰りの道でラティエルに問いかけた。
「なあ、ハデスって本当に存在したのか?」
「ああ、ハデスというのは闇の究極の霊獣だったのだ。極悪で人の命を簡単に消せる暗黒魔法を操るまさに死神だった。
だが、それと同じ力を持つ少年があの組織に存在したんだ」
「あの組織?」
「さっきの菫という少女が言っていた闇の謎の組織だ。その組織の人間以外名前を知っているのは極わずかなはずだ」
ふとあのナンバー7 ROUMAと書かれたものが気になった。
あれは今も俺の首からかけられている。
捨てる気にはならない。
捨てても戻ってくるような気がしたからだ。
数々の疑問を抱きながら俺は家の扉を開けた。

霊獣……HADESU